素直になる
素直になる
社会人に必要な資質を問われたら、私はいつも「素直さ」と答えます。何においても大切だからです。年齢を重ねると、状況にもよりますが、なかなか素直になれなくなります。仕事に対する自信やプライド、役職や地位が確立されてくると、さらに素直になる邪魔をします。しかし、素直になれる人は、トラブルが少ないのです。つまり人間関係で困ることがありません。
大事なのは?
「素直になれる」ということは、仕事上でもいろんなことに影響します。例えば、自分の間違いがわかった時、素直にすみませんでしたと謝れるか?仕事を代わりにしてもらったら、助けてもらったら、ありがとうございましたとお礼が言えるか?そんなことできて当たり前と、今は思うかもしれませんが、自分が社会人になってみるとできていない人が実際にいると気付くはずです。私が勤めていた企業にもいました。自分のミスを、必ずその場にはいない誰か知らない人のせいにする人。最初はそうですかと信じていました。しかし、頻繁に起こる問題は、いつも誰かのせいで、絶対に自分は謝らない。さすがにおかしくない?と思い始めました。周りに聞いてみるとやはり、あの人は、いつも自分が悪いわけじゃなくて人のせい、嘘つきだからとのこと。そういう人がいると、本当に仕事がやりにくく、職場の環境が悪化します。これは性格というよりは、癖のようなものです。だからといって、何でも謝っておけばいいやという態度も当然困ります。そうではなくて、素直になることが大事なのです。
心得-1
何も深く考える必要はありません。わからないことがあれば、わかりません。間違ってしまったら、すみません。何かしてもらったら、ありがとうございました。
自分をそれ以上でも以下でもなくありのままに見せるそして受け入れるだけです。それは自分自身に責任を持つことでもあります。
心得-2
人からどう思われるか、人の目を気にすると素直に成れなくなる可能性があります。
自分をよく見せようとしたり、取り繕おうとしたり、何かを隠そうとしたりするから、ややこしくなるわけです。そういった行為は、わかる人にはわかります。そして人を嫌な気持ちにさせます。わからないことが、恥ずかしい。自分が間違ったことを、受け入れられない。別に自分が頼んだわけではない。そう考えているとしたら、それは自分を受け入れていない、つまり自分に責任を持っていないということです。
心得-3
素直になることは開き直ることではありません。わからないから仕方がない。謝ったらすむ。お礼を言えばいいという話ではありません。わからないから教えてもらえますか。すみませんでした、以後気をつけます。その後に、続く言葉が大事になります。そこにその人の誠意が見えます。
仕事だから割り切ってできるというものでもありません。日常生活でも意識して、まずは家族に対してそのように接するようにしてみましましょう。訓練するというほどのことではありませんが、自分自身で素直じゃないなと思うところがある人は、特に素直になれているかな?と自分でチェックする癖をつけるように心がけましょう。
自分にとってマイナスの方向だけでなく、プラスの方向にも素直になりましょう。